UX KYOTO 中級編 「構造化シナリオ法」ワークショップに参加してきました!

3/5(土)にUX KYOTO 中級編ワークショップ「構造化シナリオ法・プロトタイピングを活用したサービス開発」の全3回中の1回目、前編がMTRL KYOTOにて行われました。

 

会場のMTRL KYOTOは、2015年の12月にできたばかりのクリエイター向けコワーキングスペース

 

 

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内装はとてもモダンです。

日当たりが良く解放的な空間で、フリードリンクなどもあり、リラックスしながら作業ができました!

 

前編は構造化シナリオ法について、講義とワークショップを通じて学びます。

まず最初は、浅野先生による講義から始まります。

講義はUXについての説明から始まります。

 

中級編なので、「UXとは?」ということについては手短に説明。

講義を聞いて思ったことは、UXはあらゆる事象に対して適用できるということ。

普段の生活の中でもUXを意識することで、UXを考える癖をつけていくのが良いのかな、と思いました。

 

講義後は、ワークショップに入っていきます。

チームは、A〜Eの5チーム。

浅野先生が用意した3つのペルソナを各チーム選びます。

 

 

バリューシナリオ

 

ペルソナを選んだら、バリューシナリオの策定に入ります。

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策定の検討には、ユーザー側の要求とビジネス側が提供したいことが書かれたシートを用います。

シートでは、ユーザーにとっての価値とビジネス側にとっての価値、それぞれを満たすようなサービスの骨組みを組み立てます。

ここで組み立てたものが今後つくっていくサービスの根幹になるのですが、両者にとって良い価値になるサービスを考えるのは難しかったです。僕がいたチームのペルソナは特に難しかったようで、浅野先生にもアドバイスをいただきながらの議論でした。

最終的には時間内におおまかにまとめることができました。

 

次は、このバリューシナリオ上で組み立てたサービスの使用シーン箇条書きで考えてみます。



 

アクティビティシナリオ

 

次にその使用シーンを元にアクティビティシナリオの策定に入ります。

箇条書きしたシーンをチーム内のメンバーで割り振ります。

 

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次に、そのシーンを小説のような文体で、誰にでもわかるような言葉を用いて展開していきます。

 

誰にでもわかる言葉を用いることにより、モノ(デバイス)に依存しない、ユーザー側の純粋で本質的な欲求を抽出することができます。

ここではユーザビリティの定義(ISO9241-11)が含まれているかを確認してみることで、検証ができます。

定義が全て含まれている文章が望ましいようです。

僕が書いた文章は定義が抜け落ちていました…

 

この作業が一番難しく感じました。普段、自分達が無意識のうちに使っている用語を、意識して別の言葉に言い換えないといけません。

ただ、この作業をすることによって、ユーザーが行っている作業が可視化されます。

 

次に、このアクティビティシナリオでユーザーが行っている作業をタスクという形で箇条書きにします。

タスクには、ユーザーの行動が構造化されて浮かび上がってきます。

 

ここでは、ユーザーが行っている作業を構造的にかつピュアに抽出することができました!

 

 

インタラクションシナリオ

 

次に、アクティビティシナリオで箇条書きしたタスクを用いて、インタラクションシナリオを策定します。

 

箇条書きにしたタスクを、次はUIの構成要素の名前を用いて展開します。

先ほどと違うのは、デバイスやソフトの名前も具体的に出して記述するところ。

その他はインタラクションシナリオと同じです。

普段使っている用語を使えるので、比較的簡単に書くことができました。



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アクティビティシナリオでは、人間の、時代に左右されない本質的な欲求が見え、インタラクションシナリオでは、その欲求を今現在のデバイスやソフトで実現するための、具体的な方策が見えてきます。

ユーザーがサービスにより得られる成果をどのように実装するかは時代により変化するため、このようなアプローチが必要なのかと思いました。

 

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”構造化シナリオ法”と最初に聞いた時はどういうことなんだろうと戸惑いましたが、本当に、シナリオを用いてUXを考えるということでした。改めて、物事の文脈を捉えることが大切なんだと感じます。

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最後には懇親会もありました。

 

次回はペーパープロトタイピングということで、いよいよアプリのワイヤーフレームを描く作業に入ります。

僕のチームはデザインの現場で実際にプロとして働いてる方が多く、ワークショップを通して実践的に学ばせていただきたいと思います!